京は久方ぶりです。ホテルは二条城のすぐ傍でしたが、雨も降っていましたし、前日1万歩以上歩いていてしんどかったので、チェックアウトまでユックリしていました。ただ、駅からホテルまでに乗ったタクシーの運転手さんに、「お抹茶をいただきたいのどすが、どこがええですか?」と尋ねたところ、「ホテルから近い小山園いうのがありますけど、行ってみたらどないですか?!」と勧められていましたので、ホテルのフロントに路を聞いて、行ってみました。
良さげなお抹茶やほうじ茶、煎茶を一通り手に入れることができました。何でもあの千利休も利用してはったお茶の卸みたいなところで、店頭でほうじ茶のソフトクリームもいただけました。
チェックアウトし、呼んでもらったタクシーの運転手さんが、ごっつ面白い人で、「え京都に来はったのに、どこも観光せんと帰るんですか?それは勿体ないですな、あれだったら、私がどこかに案内しましょうか・・ 今までインバウンドで外国人がたくさん京に来はったんですが、一番人気は金閣寺でも五重塔でも、二条城でもなくて、実は伏見稲荷さんなんです。良かったらそこに今から行きましょう。そこの駐車場はただなんですわ。わし、駐車場に着いたらメーターオフにしますから。それに私ら運転手は、最低でも1日20分は休まないといけんようになっとるから、丁度昼なんで、コンビニにでも行ってます。雨が降ってますけど、伏見稲荷の千本なんとかもえらい有名ですし、行ってきなはれ。・・」
修学旅行生がたくさんいました。山の中腹まで階段をひたすら昇りました。途中で、ウグイスが鳴いていました。山の冷気が心地よく、やはり、ここは只者じゃない、今で言うところのパワースポットでした。森林浴をタップリして元気を貰えました。
さて、京の観光らしきものも無事に終わり、一路京都駅へ。するとくだんの運転手さんが、「ところで、わしは、昨年からタクシーにきていますが、それまで40年間パナソニックに勤めていました。伏見工業のラクビー部でして、平尾はわしの一級後輩です。京都産業大学に進学したんですが、3年生になるときに、丁度半導体需要で、入社の声がかかりましたから迷わず大学は中退して、当時の松下に入社しました。千葉の茂原なんか、いろいろ単身赴任が多かったのですが、孫が生まれるようになって、もう京都に帰ろう思いましてね・・私の女房の母親の実家が天草なんです、大矢野島というところで、え!お客さん、知ってはるんですか?何と、そうなんですか、ええ、ええ、そうなんですか?・・」ということで、タクシーの中は大盛り上がりでした。