aki100mac’s blog

日頃考えていること、体験したことをブログしています。

2023年元旦、老健施設での看取り

昨日、元旦の夕刻、某老健施設でお一人お亡くなりになりました。がんを患っておられ、認知症も若干ですがありました。12月のある日、緩和ケア内科外来に子どもさんと施設のスタッフがお見えになりました。病院から元の施設に戻れるように手配し、その日から訪問看護と訪問診療を開始していました。幸いにも痛みの訴えはほとんどなく、ただ、腫瘍熱がありましたので、ナイキサンを処方していました。
 年末、胃瘻から誤嚥したようでした。酸素飽和度は下がりましたが、ご本人が苦しそうでは無かったので、酸素吸入などは見送くられました。
 施設に出向きました。お部屋にはご家族、ご親戚の方々が多数駆けつけておられました。死の3徴候(心停止、呼吸停止、瞳孔散大)を確認して、ご臨終であることをお話ししました。
 ある女性が、「こうして、よく知っている方たちにお世話されて、最期までここにいることができて、良かった。先生、看護師さん、本当にありがとうございました。」と感謝されました。
 施設のスタッフから勧められたコーヒーを固辞し、病院まで戻りました。
  電子カルテに記録し、紹介して下さった二つの医療機関の先生たちに、診療情報提供書(報告書)を作成しました。
 元旦の病棟に留まっている患者さんたちのベッドサイドに赴き、状態を確認して帰路につきました。
 今年も、また巡ってきました。こうした日常の診療を大切に、日々を送りたい、そう思います。
 写真は完成間近の「緩和ケア病棟」の様子です。年末に撮りました。1月から3月にかけて、家具やベッドなどを設えていきます。Wifiも利用できるようになります。
自宅での療養を、訪問看護や訪問診療、介護サービスを組み合わせて日々を支えていきますが、病状などでなかなか難しくなることもあります。
自宅で生活し療養することが難しくなれば、緩和ケア病棟や特別養護老人ホームなどの老健施設に移ることになります。その一つとして、緩和ケア病棟の利用が進めばいいな、そう思います。
 今年4月にいよいよオープンします。乞うご期待❗

完成間近の緩和ケア病棟です。